【作例あり】和製ズミクロン(後期型)こと「XR Rikenon 50mm F2 L」がゾッとするほどいい写り
お世話様です。
「Leica Summicron 50mm」という、有名なオールドレンズがあります。
作例はググればたくさん出てきますが、いい感じに時代を感じさせる写りで、
とても気になるレンズであることは間違いありません。
ただしと特記すべきは、そのお値段。
ライカのレンズはどれもびっくりプライスで売られていて、
人気のズミクロンもその例にもれず、びっくりプライスです。
そんな中「和製ズミクロン」とか「貧者のズミクロン」とか呼ばれる、
「XR Rikenon 50mm F2」というレンズがあります。
これなら1万円以下で手に入るため、ちょっと中古カメラ屋さんを探していたら、
後期型の「XR Rikenon 50mm F2 L」ですが、あっさり手に入りました。
今回はFujifilm X-T30に付けて色々撮影した作例とともに、紹介したいと思います。
~目次~
現役バリバリのペンタックスKマウント
XR Rikenon 50mm F2 Lは、ペンタックスのKマウントを使います。
現役のペンタックス機ならそのままつけられるそうですが、
今回はFujifilm機につけるので、マウントアダプターが必要です。
オールドレンズはマウントが乱立しているので、
私は全て一度EFマウントに変換し、FXマウントに変換しています。
この時一つ注意なのですが、KマウントをEFマウントに変換する際に、
後ろの出っ張りが干渉し、取り付けられないことがあります。
私の場合EF-FXマウントをもう一つ噛ますので、
普通のマウントアダプター(左)なら、なんの問題もなく使うことができました。
しかし中に画角を広げる機構が入った「スピードブースター」(右)の場合、
やはり出っ張りが干渉し、取り付ける事ができませんでした。
スピードブースターがない場合、X-T30はAPS-C機のため、
35mm換算で75mmでしか撮ることができません。
スピードブースターについては、以前記事にまとめていますので、
そちらをご確認ください。Fujifilmでオールドレンズを使うなら必須です。
試し撮りからエロい
何はともあれ、早速いつものだるまさんを撮ってみたのですが、
これまで買ったレンズと違い、色味が強くなんかゾクっとします。
こーいうのを「エロい」と言うらしいですね。だるまさんエロい。
Fujifilmといえばフィルムシュミレーション。
さっきのだるまさんはProviaなのですが、
ETERNAの色味もやっぱりいい感じ。
逆に色味が強くなるVelviaは、色が強すぎて合わないといった印象でした。
ProNeg Hiでフィルム写真風に
今回撮った写真の中で、上の写真が一番のお気に入りなのですが、
ETERNAよりコントラストが高いProNeg Hiが合っている気がします。
元々色彩が強めなので、こういう落ち着いた色合いの設定にすると、
まるでフィルム写真かのような雰囲気になります。
今回横浜中華街に行ったのですが、この2枚とか完全にフィルムの色しています。
せっかくフィルムカメラにも手を出したのですが、
ここまで撮って出しでフィルムっぽさを出せてしまうなら、
ちょっと考えてしまうような。。。
「すぐ白飛びする」という味
撮っていて一番気になったのが、光の調整が難しく感じる点。
F2の明るいレンズなのですが、暗い所が潰れがちになり、
そっちに合わせると、逆にすぐ白飛びしてしまいます。
ただしそれが駄目かというと、そんなことは決してありません。
むしろそれがオールドレンズの「味」として表現されている感じ。
フレアやゴースト入れた写真は、まだまだ勉強中なのですが、
このレンズはいい練習相手担ってくれそうです。
出っ張りをどうするか
写りは最高で、楽しみがいのあるレンズなのですが、
どうしても気になるのが、後ろの出っ張りがスピードブースターに干渉する点。
35mm換算で75mmは、風景や街スナップをメインにしている身には、
やっぱりちょっと近すぎます。
人混みや室内で撮影する時に、どうしても難しい事があります。
上のスクーターを撮ったのは、道路の真ん中からでした。
出っ張りがあるオールドレンズは結構存在しており、
以前紹介したFujinonのレンズも、通常は出っ張りが干渉します。
この時はメルカリで落とした人が削ってくれたのですが、
この和製ズミクロンも、調べると折ったり削ったりして使う人が多い様子。
削るならレンズを分解する所から始める必要があるので、ちょっと検討中です。
でも多分やるかな。やったらまた記事にしたいと思います。
現在持っているオールドレンズは、ぐるぐるボケやふんわりボケといった、
どちらかと言うと変化球投手ばっかりだったのですが、
ここに来てようやく直球勝負ができるレンズを手に入れました。
普段ツーリングやキャンプには、万能なCanon機を持っていってしまうのですが、
オールドレンズを持って、フィルムシュミレーションを活かしながら、
もっと幅の広い写真を撮りに行きたいと思わせてくれる、そんなレンズです。
お値段も入手性もとても良いので、ぜひ探してみてください。
ではでは。
しゃっちー